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【株式会社吉村 本社】
自発的コラボレーションの場づくり

Keywords: 働き方改革 フリーアドレス オープンキッチン 社内プロジェクト

株式会社吉村 本社

約30年前に建設された自社ビルの改修計画です。

社内プロジェクトチームをつくり、計画を進めました。1階は、商談室と執務室。2階は、フリーアドレス制を全面採用した執務室。倉庫であった3階をショールーム、会議室やランチルームに使える多目的室に変更しました。

WATERRAS STUDENT HOUSE

倉庫から多目的室へ

30年前は倉庫でよかった3階も、現在では空間への価値観が変わり、利益をより生む、建設的な活動が行われる場所に変更する必要がありました。

元倉庫であった多目的室は、オープンキッチンを備え、日常使いのほか、イベント時、会議時等と多様に使用できるような室へと変貌する必要があり、木製の可動間仕切り壁を設え、大きく1室利用のほか、2室に間仕切ることも可能にしました。

外部からの訪問者の動線のため、荷物用であったエレベーターを乗用に変更し、そして、エントランスから直に3階のショールームまでいける動線としています。その動線上は、木質化された内装を感じられるように計画してあります。2階は、社員専用の場になるので、機能的で使いやすくするほか「プラス」の要素、今回は「使い勝手を自由に発想できる場」に設えてあります。

チームでのコラボ

今回の大きなバードルは、「フリーアドレス制」の導入です。社内チームには、各種要望の吸い上げと整理のほか、ソフト面に関わるフリーアドレス導入の全社員の窓口になってもらい、約半年を費やしました。

また、普段、お茶袋のデザインを行っているデザイナーさんには、オリジナルのピクトサインとガラスフィルムパターンをつくっていただきました。商談室やトイレで「チーム吉村」の技術の高さ、柔軟な発想力が垣間見られます。

WATERRAS STUDENT HOUSE

WATERRAS STUDENT HOUSE

自発的コラボレーションを最大化する場をつくる

設計者が一方的につくる空間ではなく、社員が相互に意見交換をしながらつくるために、社内プロジェクトチーム「わーくわく未来会議」が発足されました。チームでは、先の言葉を目標にかかげ、全社員の窓口と旗振り役として、私たち設計者と繋いでくれました。

今後もこの生まれ変わった社屋を使いこなし、さらなる「自発的コラボレーション」を発揮されることが楽しみです。

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所在地 東京都品川区 建築面積 267.87m²
用途 事務所 延べ床面積 912.38m²
業務内容 設計・工事監理業務 共同設計 馬場有香/ババユカ設計室
工事種別 改修 コーディネート (一社)WHAIS
構造 SRC造 グラフィック (株)吉村
階数 地下1階地上3階 施工 (株)栄港建設
竣工年月 2017年6月 写真 吉田みちほ